釣り人が知っておくべき「立入禁止」の法的根拠と、柵の正しい見分け方

釣り場で見かける「立入禁止」の看板や柵。実は「とりあえず入ってしまえ」という軽い気持ちが、重大な法的トラブルに繋がることがあります。今回は、意外と知らない法的根拠と、現場での正しい判断基準を解説します。

1. なぜ「立入禁止」になるのか?3つの法的根拠

河川や海岸は原則として自由に使用できますが、以下の法律によって制限がかかる場所があります。

法的根拠 主な対象場所 制限の目的
軽犯罪法 看板や柵がある堤防・河川敷 「入ることを禁じた場所」への侵入(第1条32号)を禁じるため。
港湾法(SOLAS条約) 国際的な貿易港・埠頭 テロ対策などの国際的な保安基準を守るため。侵入は厳罰の対象です。
河川法・海岸法 水門・ダム・崩落危険箇所 洪水時の危険防止や施設保護、水難事故の防止のため。

2. 「柵がある=立入禁止」とは限らない?見極めのポイント

柵には、人を拒絶するためのものと、安全や車両制限のためのものがあります。その「目的」を正しく読み取ることが重要です。

  • 車両進入禁止の柵(車止め): 車やバイクの進入を防ぐのが目的。脇から徒歩で入り、釣りや散歩をすることは法的に許容されているケースが多いです。
  • 転落防止柵(ガードレール): 歩行者の安全を守るためのもの。柵の内側(陸側)は問題ありませんが、これを乗り越えて消波ブロック(テトラ)等へ行く行為は、管理者から禁止されていたり、自己責任を強く問われたりします。
  • 施錠されたフェンス・忍び返し: これらは明確な「拒絶」の意思表示です。無理に入ると刑法(建造物侵入罪)軽犯罪法に抵触するリスクが非常に高いです。

3. 現場で迷わないための3ステップ

  1. 看板のテキストを熟読する: 「立入禁止」なのか「車両通行止」なのかで意味が全く異なります。
  2. 管理者の意思を確認する: 鍵がかかっている、あるいは有刺鉄線がある場合は、物理的な拒絶(=立入禁止)とみなされます。
  3. 私有地への配慮: 釣り場自体は公共でも、そこまでの「道」が私有地や農道である場合、民法上の権利で立ち入りを断られることがあります。

【まとめ】
「昔は入れた」「みんな入っている」は法的な言い訳になりません。ルールを遵守することは、結果として自分自身の安全と、貴重な釣り場を守ることにつながります。怪しい場所には近づかず、堂々と楽しめるエリアで竿を出しましょう!

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